アート×旅のブログ

都内の美大に通うが実技試験を受けずに入るイレギュラー美大生。絵なんか一回も描いたことないけどアートは好き。タイトルは旅とアートだけど割と中身は自由に書きますヨ。最近は制作日記的な要素も含みます

週末ヒッチハイク『名古屋−1/2編』

なぜこんな週末ヒッチハイクをしようと思ったのか。

事の発端は5月8日、彼女が朝起きれなく1時間目から始まる授業の単位が危ういからという理由で家に転がり込んできたのが始まりだった。

それから毎週水曜日、彼女(友達)はうちに泊まるようになった。

ある日の夜に、旅行の話になり自分がヒッチハイクで広島まで行った話をしていたら一緒にどっか行ってみようということになった。気づいたらそうなっていた感じ。

その週末にまずは東名高速が通っていてヒッチハイクをするにはイージーモードの名古屋に行こうということになった。もちろんルートセッターは自分が行う。

 

今回の目的は名古屋名物を食べて帰還すること。一応日帰りの予定だった。(フラグ)

彼女は出発前に「私、全然わからないから。横で全力で呼吸するワ」と言っていた。

最高に面白過ぎw

 

土曜の朝8時に小田急線の登戸駅に集合してそこから海老名に向かい、海老名駅からバスで海老名SAと向かった。ここが自分たちのスタート地点。旅の始まりの地である。

 

彼女は「超楽しみ!」初めてなのに超ポジティブだった。

彼女の髪の毛はまっピンクで正直、控えめに百歩譲ってたとしても超目立つ。

この髪色が吉と出るか凶と出るか。正直わからなかったがそこは成り行きに任せようと思っていた。

 

スケッチには足利SAと書いて道端に立って掲げた。

掲げ初めて割とすぐにご夫婦の乗った軽自動車が止まってくれた。さすが日本一のSAだ。

ありがたく乗せてもらい自己紹介や自分たちの話をしていると

「私たちは浜名湖の方で知り合いの結婚式があって、そこまで行く予定でよかったら浜名湖SAまで乗せてくれる」と言ってくれた。

自分たちは「お願いします!」とお言葉に甘えてそこまで乗せてもらうことにした。

 

その後も車内でご夫婦の話やお互いの趣味などを話しているうちに仲良くなった。

ヒッチハイクをしなかったら出会えなかったこの機会もなにかのご縁なんだなぁなんて考えていると、「ぜひ今度うちにご飯を食べにこないか?」とお誘いをいただいた。

実はこのご夫婦は自分たちが通う学校のわりとすぐ近くに住んでいたのだ。

もちろん、自分たちの答えはYES. 連絡先を交換した。

 

途中一箇所休憩を挟み、浜名湖SAに到着。 

お礼を言ってまた会うことを約束し、お別れした。

 

お互い「こんな出会いがあるんだね!出だし好調!楽しすぎ」とはしゃいでいた。

 

浜名湖SAで空腹8分目のはらを満足させて次なる場所をスケッチブックに書き込む。

そこには「豊橋方面」と書いた。

15分ほど待ってもなかなか捕まらない。時間は12時を過ぎた。ちょっと雲行きが怪しくなってきたかなぁなんて思っていると、自分たちが立っている場所からそう遠くない場所にトラックが止まりドアを開けた瞬間、中にあったゴミが風で飛ばされてこっちまで飛んできた。

それを彼女が拾い集めて外国人のトラックの運転手に渡した。

彼は「ありがとう。ありがとう」と言いながらゴミを受け取り捨てに行った。

彼女は「徳を積んだからきっといいことあるワ」と言っていた。

そしてその徳がこんなに早く来るとは思わなかった。。。

 

そのまま待つこと数分さっきの運転手が帰ってきて出発するところを彼女が手を振って見送っていると何やら手招きしているのが見えた。これは!?

と思い、二人で近づいてみる。

「どこまで行くの?」

豊橋の方面に行きたい」

豊橋?」

「名古屋のほう!」

「ああ〜名古屋!乗りな!」

と乗せてくれた。大型トラックに乗るのはもちろん人生初めて。なかはどんな感じになっているのかというと、運転席、助手席、そしてその後ろにベットスペース。運転席と助手席は手を伸ばしても当たらないくらいの間隔があり、肘掛のしたにはミニ冷蔵庫まで付いていた。

自分は助手席に座り、彼女は後ろのベットスペースに腰掛けていた。

もちろんお互いのテンションはMAX。なんたってまずは乗れないだろうと思っていたトラックに乗れたこと、そして眺めがすごくよかったからだ。車高が高いので乗用車は上から見下ろす感じだ。最高すぎる体験だった。

 

そしてまた自己紹介から始まった。

彼はトルコ人で出稼ぎで日本にきているようだった。もう3年は居ると言っていたかな。なので日本語はほとんど通じた。もちろん完璧じゃないが支障は全くなかった。しかし漢字はまだ読めないと言っていた。難かしいってさ。そりゃそうだよなぁ。

話し続けていると彼は言った

「いまゴミを運んでいるんだが、これを常滑市で下ろしたあとトラックを会社に置きに瀬戸市に戻りそこから自分の車で名古屋まで連れって言ってあげる」

 

一瞬考えた。超楽しそうだが、これに着いて行ったらまず今日中に戻ってくることは不可能だと。ちらっと彼女をみて「どうする?行ってみる?」と聞いたら 

「いいよ。楽しそうだし、もうお任せする」

こうなったら行くしかない。着いていくよと返事をした。そこから自分たちの行き先は名古屋市ではなく常滑市に変更された。

 

車内ではお互いの国のことを話したり、トルコ音楽を聞かせてくれたりした。彼はルーマニアとロシアでもむかし働いたことがあると言っていた。

自分は以前ちらっとロシア語を勉強していたのでちょっとロシア語で話してたらとってもおどろかれ、ロシア語で下ネタなんかを言い合ったりしてた。

もちろん彼女は後ろでよくわからなそうにしていたけど

「下ネタいっているのはわかる」って言っていた。察しのいいやつだ。流石である。

 

話しているうちに常滑市にあるゴミ処理場に着いた。

「ここで20分ぐらい待ってて」

 

そう言われたから二人で散歩をすることにした。時刻は14時過ぎ

なんだかあっという間ですごく楽しい時間をすごしながら愛知まで来てしまったので

ふたりとも「愛知にいる感覚がないw まだ東京にいる感覚だね」なんて話していた

実際、あさ起きた場所から300kmも離れた場所にいる感じはゼロだった。

とにかく楽しくて運がいい旅だなと思っていた。

 

20分ほどたってゴミ処理場にもどってすぐに出発準備ができたようでトラックに自分たちは乗り込んだ。

次なる目的地は瀬戸市

走り始めて少し経った時ふと後ろをみると、彼女は寝ていた。

それに彼も気づいて「いいよいいよ、寝かしておこう」と言ってくれた

日も少しずつ傾き始めた夕方、16時過ぎに瀬戸市にある会社近くのファミマにトラックを止めここらへんには公園もあるから17時ぐらいまでちょっと待っててくれと言われたのでまたその周辺を散歩することにした。

 

公園があると言われたのでその公園まで歩いて行ってみることにした。

行ってみると大きな池があり、池のそばには屋根のついたベンチがあったのでなんとなく二人で座ってみるととっても居心地の良い空間だった。

そもそも田舎だからか大きな公園にほとんど人がいない。そして割と自然に囲まれていて鳥の鳴き声そして気温すべてが完璧だった。

「ここに私たちがいることを誰も知らないんだね。」彼女は言った。

今回の旅は誰にも言わず来た旅だったのでもちろん言葉通りだれも自分たちが愛知にいるなんて思ってもいなかっただろう。

誰も知らない間に住んでる場所から離れてぼーっとこのベンチに座っている時間が自分にはとっても贅沢に感じた。

 

17時ごろになり彼から連絡が来て公園の入口らへんにいるとLINEが来たのでその場を後にしてお迎えが来ている場所に向かった。

 

公園の前でピックアップしてもらっていざ本日の目的地、名古屋へ。

途中彼が、着替えたいというので家に寄った。といっても自分たちはずっと車で待っていたのだが。

名古屋にむう途中、もう夜になるからご飯を一緒に食べようということになった。

自分たちは名古屋名物を食べたかったが彼はイスラム教で豚肉が食べれないというので豚肉以外の料理もだすお店を探していた。

しかし、なかなか良いお店が見つからず、結局東京にもある世界の山ちゃんにいくことに。

「まぁ、本場の世界の山ちゃんは違うはず!」とか言ってみたり。

 

彼は、豚肉の入っていない手羽先やサラダ、焼き魚などを注文し、自分たちは名古屋名物を片っ端から頼んだ。

手羽先・どて煮・味噌串カツ

彼女はこれらを食べるのは初めてらしくどれも美味しそうに食べていた。

呼吸して食べるだけとはまさにこのこと! 楽しそうにしているのを見ているのはこっちまでも楽しくなる。

 

一通り平らげたころの時刻は20時。そろそろ一度ホテルにチェックインしなくては行けなかったのでそろそろ出ようかという流れになってお会計。

お金をだそうとすると、なんと彼がご馳走してくれた。これはプレゼントだってね。

東京に来た時は自分たちが案内することを約束して、お礼も言って店の前で見送った。

 

ホテルは車内で探していて店から歩いて行ける距離にある場所を予約した。

 

昔、名古屋に住んでいたこともあり名古屋駅は一通り知っていたのでいろいろ案内していくうちにテンションが上がってしまった。

テンション上がると歩くスピード上がってしまうの、どうにかしないとなぁ。hahaha

 

20分ほどあるいてホテルに着きチェックイン。正直やっすいホテルを予約したから期待はしていなかったが、さすがは日本。最低限のラインは保たれてるじゃないか!

いつの日か泊まったフィリピンの1500円宿とは大違い。

 

ちょっと休んで名古屋城を見行くことに。ホテルは駅の近くとったのでそこから名古屋城まで歩くと30~40分はかかるが、旅が楽し過ぎてどんとこいという感じだった。

 

ホテルをでて駅を抜けひたすら名古屋城に向かって歩く夜の9時30頃。やっと愛知にいるような感覚が出てくるのと同時に、遠くにきたなぁと改めて思う。

一人でヒッチハイクをしていたときはここまで深いご縁などなかったが今回は訳が違っった。きっと周りにいる人みんな友達といっている彼女の愛嬌が良かったのだろう。

てか絶対そうに違いない。10回以上もヒッチハイクしているのに初体験ばかり。

 

名古屋城のお堀に着いたら見えるだろうと持っていたが、うまい具合に木が邪魔で頭の先っちょしか見えない。

「ちょっと、まわりを歩いてみようか」

お城の周りもちっちゃい飲み屋台みたいなのができていて7年前とは全く違う雰囲気になっていた。

最初にいた場所から反対までまわったところでやっとお腹のあたりまで見える場所をみつけ、

「やったーー!ついに見れた、名古屋城!」

と喜んだ5秒後ぐらいに、ライトアップが終了。

「えっ・・・・・w」

もう笑うしかない。喜んだのもつかの間、ちらっと見てスッと消えて行った。

逆に良い思い出になった。みなさんライトアップが消えるのは10時30です。タブンネ

 

そのまま栄の方に歩いていくことに。

 

栄周辺はなんだかいかちーにいちゃんたちがたくさんいた。ひょっとしたら歌舞伎町よりも治安悪いんじゃないか、、?

明らかに軽装備でナンパしようとしている男組。そして女子二人で歩いてるだけですぐ声をかけられる光景に、道端で女性のおちちをチョメチョメするおっさん。

まさにカオス

この街面白過ぎ。そこにいる人たちはなんだか東京にいるファッションというか雰囲気が違う印象だった。

きっと土曜の夜だったからこんなに活気が良かったんだなぁなんて話していた。

お互いもう足も痛くなってきてホテルへの帰路へ。途中、もどったらちょっと飲もうかと日本酒とおつまみを買って帰った。

ホテルに着きベットでだらだらと1日を振り返って話をしているまに気が付いたら二人とも風呂にも入らず爆睡していた。

もちろん帰りに買ったものは一切手をつけていない。

ふと起きた時は5時ごろ、同じタイミングで目覚め順番にシャワーを浴びて着替えもう一度寝た。

 

旅、1日目にして濃すぎる時間を過ごした。

読み返して、あれ。改めてこの旅面白過ぎね?

乗せてくれた方々、出会った人、全てに感謝。もちろんついてきてくれた彼女にも感謝です。